No.1梅雨について/ No.2 暑い夏がやってきた/ No.3 犬のシャンプーについて

日本犬について

日本には、100種類を超える純粋犬と、たくさんのミックス犬がいます。一年間に血統登録される純粋犬は、50万頭を超えていますが、この中で、日本犬の占める割合は、10%強の5万5千頭程度。洋犬種は、人気犬種が次々と変わりますが、日本犬は、国の天然記念物に指定された六犬種だけ。数ある純粋犬種の中で、常に一定の数を維持しているということは、日本犬は飼い易く、根強い人気があるということです。有史以前から日本人に飼われ育まれて、日本の気候風土に適応し、日本人の性格を反映する犬として、代々受け継がれて、性格も姿もあきのこない犬といえるでしょう。
柴犬(小型) 柴犬は、日本犬の中で唯一の小型犬種です。6犬種の中では、人気のある犬種です。現在日本で飼育されている日本犬種の80%位を占めています。総体的に頭の良い犬で飼い主の気持ちを読んで行動しますので飼いやすい犬といえます。
紀州犬(中型) 紀伊半島(和歌山県、三重県、奈良県の3県)に狩猟犬として残存して来た地犬が国の天然記念物指定犬となり、紀州犬と呼ばれるようになりました。紀州犬は古くから獣猟犬として用いられ、主に猪、鹿猟に用いられていて主人に忠実で、日本の気候風土に適した犬種といえます。有名な言い伝えとして、空海(のちの弘法大師)が唐より帰国した際に空海を守護し、高野山の霊場に導いたのが紀州犬と言われています。
四国犬(中型)

土佐地方で飼育されていた古来からの中型犬です。あまり知名度はなく、現在の土佐犬(土佐闘犬)と勘違いされやすいのですが、容姿は全く異なります。高知県の幡多郡や本川方面から愛媛県境にかけて大正、昭和の初期から銃猟犬として多く飼育されていたものですが、山間部で文化の浸透も遅かった環境が幸いし、血度が保たれ現在に至ります。素朴で地味な中にも気品があり、勇敢ながらも沈着で冷静な判断の出来る犬です。警戒心は強いですが、主人には忠実です。他の日本犬と比べて顔の表情が鋭いのも特徴の一つです。

北海道犬(中型) 北海道の先住民族であるアイヌが、クマやそのほかの動物を狩る獣猟犬として飼育してきた犬で、俗にアイヌ犬と呼ばれてきました。昭和12年に国の天然記念物に指定されてから、正式名を北海道としました。大きなヒグマにも勇敢に立ち向かい、北海道の厳しい自然環境にもよく耐えるパワフルな犬です。精悍で、かなり気性の激しい犬が多く、主人に対しては忠実で従順だが、他人やほかの動物には警戒心が強いです。
甲斐犬(中型) 山梨県(甲斐の国)の南アルプス山岳地帯において、古くから猟師の相棒を勤めていました。冬は寒風が吹きすさび、深い雪に埋もれる一帯で、本能的に集団意識が強く、他犬種との交流をあまり好まなかったため、純血種として保たれたといわれています。感覚や警戒心は、過酷な状況のもと、山中で自分より大きな獣と闘ってきた証拠といえます。強烈な群れ意識や防衛本能で、自らの純血を守った頑固な気質といえるでしょう。
秋田犬(大型) 日本犬としてはもっとも大型の種類で、均整のとれた筋肉質の体と、耐水性のあるダブルコートの被毛を持っています。水平な背と幅広い腰は力強く、よく発達したあばら、引き締まった腹部と、重厚感のある体形が魅力。素朴でみために堂々とした風格があるなど、日本犬らしさをもち、闘犬としての資質もあり、力も強いが我も強いのがこの犬の特徴です。反面、落ち着きがあり、飼い主のいいつけを忠実に守るという性格があります。
日本犬は夏と冬の気温差が大きく夏の暑さが厳しい温暖湿潤気候に対する耐性が強い犬で、狩猟犬として山野を駆け回り、人間と協力して野生の獣や鳥を狩ってきた犬たちであり、高い身体能力を誇ります。素朴・忠実・勇敢といった性質が日本犬らしいとされ、日本犬が国内外の愛好者たちに愛されてきた理由も、そのような特質に負うところが大きいといえます。体、肢、吻は、がっしりとしていて、ピンとした三角の立ち耳、吻のとがったくさび形の頭部、クルリと巻いた巻き尾(またはツンと立った差し尾)などを特徴とします。日本犬の体型は、数千年前の犬の姿とほとんど変わっておらず、犬そのものの原型を色濃く残していると言われています。主人には異常なまでに忠実だが、よそ者にはなれなれしくしないため番犬に最適な犬といえます。
現存の6犬種のほか、1934年12月28日に「越(こし)の犬」(福井県・石川県・富山県)が国の天然記念物に指定されているが、その後数が減り、1971年に純血種が絶えています。特定の地域のみに以前から生息する犬を「地犬(じいぬ)」と言いますが、越の犬のほかにも、津軽犬(青森県)、岩手犬(岩手県)、高安犬(山形県)、会津犬(福島県)、越後柴(越後犬とも、新潟県)、十石犬(群馬県・長野県)、秩父犬(埼玉県)、赤城犬(群馬県)、三河犬(愛知県)、阿波犬(徳島県)、肥後狼犬(熊本県)、椎葉犬(大分県・宮崎県)、山仮屋犬(大分県・宮崎県)、綾地犬(大分県・宮崎県)、日向奥古新田犬(宮崎県)、日向犬(宮崎県)、薩摩犬(鹿児島県)、甑山犬(鹿児島県)、屋久島犬(鹿児島県)、大東犬(沖縄県)といった各地の地犬が絶滅しています。